密航の勧め

密航とは;地方在住プロレスファンが大都市のプロレス会場へ観戦に行くこと。

学生時代、東京の大学ではなく地方大学(広島)であったため、大都市圏大会場でのプロレス興行へいくのは至難の業。しかし、10年程前は大会場での興行が連発していた。夢のカードが続々発表される。プロレス研究会としては広島に来る興行を待ているだけではやっていられない。学生には金はないが時間はある。以下にその手立てを紹介しよう

 

長距離バス

広島市内のバスセンターから高速バスが出ている。夜に広島出発。早朝東京駅前につく。料金は片道1万円弱ぐらいだったと思う。新幹線だと1万7千円ぐらいだったかな。バスは大きいが座席が多いので狭く感じる。客層はさまざま。出発直後は酒を飲みながら話が盛り上がるが、一定の時間になると消灯。自然と車内全体がお眠りモードになる。ちなみに、途中何度かSAにとまるが、車内にトイレがあるので運ちゃんの交代ぐらいで直ぐに出発する。消灯後も個人用ライトがあるので、暗いながらも本などは読める。私のお薦めは音楽を聞くこと。付属のヘッドフォンで数チャンネルの音楽が聞ける。この選曲がズレていていいのだ。少し前に少し流行った曲が聞ける。

バスなのでフルフラットで寝れるわけはなく、多少リクライニングするくらい。毛布は支給される。寝れる人は問題ないが、ダメな人はほとんど寝れないようだ。私は後者で、高速バスはあまり好きではない。当然、いびきのうるさい人が乗り合わせた場合、丸ぎこえである。どこでもどんな状況でも寝れる人にはお薦めである。

鈍行列車

これは瓢箪から駒的発見でした。新日横浜アリーナでの興行時、台風が直撃し、高速バスに乗り遅れたため仕方なく帰る手段を模索して発見したのである。東京ー大垣(岐阜県)を深夜走っている電車がある。大垣発、東京発(品川発)ともに0時前出発。これを利用すると広島ー東京間は約16時間で到着する。すなわち

広島昼2時ごろ発:在来線で姫路まで行き:新快速で米原まで:在来線で大垣到着:東京行きに乗り込み次の日の早朝に到着。

電車は向い合う4人がけ座席の古いタイプ。4人で座ると足が伸ばせない。⇒寝にくい。⇒眠れるわけがない。(・・;)

しかも、東京は朝4時ごろに到着する。⇒どこも開いていない⇒やることがない⇒山下公園で相撲する⇒疲れる⇒眠りにつく⇒中途半端に寝るので頭がボーっとする⇒開始時間まで観光し、さらに疲れる⇒プロレス会場到着⇒食べ・飲みする⇒腹がふくれる⇒眠くなる⇒試合がつまらない⇒爆睡 (^o^)丿と言うことも多々ありました。

乗車券のみなのでこれも片道1万円ぐらい。しかし、春・夏には強い味方登場。

「青春18切符」である。

鈍行なら1日乗り放題(途中下車OK)。名前からのイメージとは違い利用者に制限なし(学生だけではなく一般の人もOK)。ただし、特急料金を追加しても新幹線等には乗れない。今は5枚つづり(だったと思う)になっているが、私が使用していた時はバラで購入できた。すなわち一日2000円程度ですむのだ。

広島ー大垣の少し先で0時を過ぎる で18キップ1枚。

0時を過ぎてから東京まで1枚:もちろん、その日はJR乗り放題。

帰りは横浜あたりで0時を過ぎるので、そこまで別途キップを買っておく(400円程度)

0時を過ぎてから18キップ使用。

すなわち、広島ー東京間往復

18キップ3枚+400円

=約7000円

格安である。時間のある学生はこれを利用すべきだね。はっきり言って利用者は多いよ。バックパッかー、金のない学生が帰省・旅行・部活の移動等に利用しまくっている。特に東京発は発車前に行列ができるのでヘタをすると座席がない場合がある。私も一度だけ座れなかった時があったが、そのときは通路に座って寝た。一種の拷問状態であるが、体力と時間のある学生にはちょうど良いかもしれない。

メリットとしては、なんと言っても安いことだが、最大のメリットはサークル仲間との親睦である。

14時間も一緒にいると話すネタがなくなるので、生い立ちから現在まで話し尽くすことになり、意外な一面を発見することもある。ですから、新入生が入った時はとりあえず鈍行で東京へプロレスを見に行って、その人がどんな人か探りを入れ、サークルになじみ易いようにした。学生時代に使用した18キップの数は50枚位では。めちゃくちゃ重宝しました。

一番の大旅行は、

広島ー東京;鈍行⇒昼間は読売ランドで子供のように遊ぶ⇒横浜アリーナで新日観戦⇒鈍行で宮城県へ⇒翌日松島観光⇒鈍行で岩手へ⇒平泉観光⇒鈍行で東京へ⇒日本武道館で全日観戦⇒その足で鈍行で大垣へ⇒大阪に到着⇒大阪城観光⇒道頓堀観光⇒尼崎でリングス観戦⇒大阪カプセルホテルで一泊⇒鈍行で広島へ

というようなスーパーハードな観戦旅行も決行しました。その他にも博多スタレーン、福岡ドームへ鈍行で行ったこともありました。

 

地方への密航は車使用

私の大学は田舎へ移転したてだったので、車無しでは生活できない環境でした。そのため学生の車保有率はほぼ100%に近かったと思います。

そこで、広島県でも市内からはるか彼方の会場へは車で観戦に行きました。

三原リージョンプラザ、尾道、福山、岡山武道館;

2号線をひた走り行きました。尾道は当時まだ有名になる前の尾道ラーメンを食べるのが楽しみでした。福山はバラ祭りと台湾ラーメンの美味い店がお楽しみ(車なので酒が飲めないので食いに走った)。岡山は高速を使用。当時マックでハンバーガーの1個100円セールをやっていたので、ハンバーグを10個購入し、車の中で全部食べた(2人)思いであり。また、帰りにコンタクトの片目がなくなり、片目のみで運転して広島まで帰ったこともあった。

米子産業体育館

必ず世界最強タッグで使用される。日本海遠征。山越えはきつかった。帰りは霧と睡魔との戦いである。

徳山市体育館

徳山大プロ同と一緒に新日のバイトをした。